親戚とは、なんだろう

 親戚、親類という言葉があります。法律の言葉では親族と呼んでいます。
 今回は親族について考えてみようとおもいます。

1.血族とは

 血族には自然血族と法定血族の二種類があります。

(1)自然血族

 自然血族関係というのは、生物学的に血のつながりを持っていることをいいます。
 自然血族は通常は出生によって発生します。例外として、婚外子(法律上の夫婦でない間の男女から生まれた子)の父との自然血族関係の認定には、認知を経る必要があります。

(2)法定血族

 法定血族関係というのは、生物学的な血のつながりはないが法律の規定に基づき血族関係が擬制されていることをいいます。
 養親とその血族に対する養子の関係について法定血族関係が制定されています。(民法727条)
 
 養子縁組については前回・前々回のブログを参照してください。
  *「養子の子は養親の孫となるか(養親の相続の代襲相続人)
  *「夫が養子に、妻はどうなる?(配偶者のいる者の養子縁組)

2.姻族とは

 姻族とは「自分の配偶者の血族」と「自分の血族の配偶者」のことをいいます。
 姻族関係は結婚することによって生じ、離婚することによって消滅します。死別については、生き残っている配偶者が姻族関係終了の意思表示をすることによって姻族関係が消滅します。(民法728条)
 「自分の親」と「自分の配偶者の親」同士の関係は姻族関係ではありません。

  • 配偶者の血族
     たとえば、妻の父母、妻の兄弟姉妹など。妻の兄弟姉妹の配偶者は姻族ではないことになります。
  • 自分の血族の配偶者
     たとえば、自分の兄弟姉妹の配偶者など。

3.親族(親戚)とは

 血族関係、姻族関係は尊属、卑属、直系、傍系と広がっていきます。そこで親戚関係の範囲を民法では限定してそれを親族として切り出しています。
 親族とは以下の者をいいます。(民法725条)

  • 六親等内の血族
  • 配偶者
  • 三親等内の姻族

 親族、姻族、親等は以下のページを参照してください。分かりやすく図示されています。
  <親族親等表>

4.親族であることにより発生する法律上の効果

 民法の各所に親族であることによって法律上発生する効果の規定が定められています。
 なお、刑事法においても親族という身分上の関係によって刑の減免・加重、親告罪の適用、証言の拒否事由などが定められています。

(1)請求、申立権
  • 相互扶助義務(民法877条)
     直系血族および兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務があります。
     また、特別の事情がある場合には、家庭裁判所は三親等内の親族間にも扶養の義務を負わせることができます。
  • 相続権(民法第五編第二章相続人 886条以下)
  • 後見等の開始の審判の申立権(民法7条等)
  • その他の身分上に関する申立権、請求権
(2)障害事由・欠格事由
  • 近親婚の禁止
     近親者間の婚姻禁止(民法734条)、直系姻族間の婚姻の禁止(民法735条)、養親子等の間の婚姻の禁止(民法736条)
  • 尊属等の養子縁組の禁止
     尊属または年長者を養子とすることの禁止(民法793条)
  • 後見人等の不適格
     被後見人への訴訟をしたり、しようとしている者の配偶者及び直系血族であることは後見人の欠格事由となる(民法847条4項)
     後見人の配偶者、直系血族および兄弟姉妹であることは後見監督人の欠格事由となる(民法850条)
  • 遺言の証人・立会人の不適格
     推定相続人並びにその配偶者及び直系血族であることは証人及び立会人の欠格事由となる(民法974条2号)
     公証人の配偶者、4親等内の親族であることは証人及び立会人の欠格事由となる(民法974条3号)

5.まとめ

 血族、法定血族関係の広がりのなかで一定の範囲の者を親族関係ありとして、そのおかれた身分上の位置によって法律上の効果を定めています。

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投稿者プロフィール

神宮司 公三
神宮司 公三神宮司行政書士事務所所長
山梨県甲府市の特定行政書士。守秘義務がありますので相談したことが外部に漏れることはありませんので,安心してご相談ください。幅広い範囲のお困りごとに対応しています。お気軽にお問い合わせください。遺言書作成,相続手続の相談,官公署への許認可の相談・申請手続き代理,任意後見・法定後見のご相談,ご契約についてのご相談など。

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