遺言書の検認(遺言書が出てきたときの処理)
遺言書が出てきたら家庭裁判所に申し出なければならないと前回書きました。それでは家庭裁判所に検認の申し立てをするのにどのくらいの費用,時間が必要でしょうか。
申立に必要な費用は次のようになります。遺言書1通につき収入印紙800円分。それに,裁判所が関係者に連絡するのに必要な郵便切手代です。以上が裁判所に直接支払う費用です。
それ以外に遺言者(亡くなった人)の生まれてからなくなるまでのすべての戸籍,相続人全員の戸籍謄本を取り付ける必要があります。謄本の発行手数料は戸籍謄本1通450円,除籍・改製原戸籍謄本1通750円かかります。この経費も馬鹿になりません。
検認手続の流れは次のようになります。
1 遺言書の検認を家庭裁判所に申立
2 家庭裁判所から相続人宛に検認をおこなう日を通知
3 申立人は遺言書,印鑑その他を持参して検認をおこなう日に家庭裁判所に出頭
4 出席した相続人などの立ち会いのもと遺言書を検認(封書であれば開封も)
5 遺言書の検認済証明書を申請・発行(1通につき手数料150円)
検認をおこなう日に相続人全員が出席する必要はありません。出席するかどうかは各相続人の判断に任せられています。全員が揃わなくても検認手続はおこなわれます。
遺言を執行するためには遺言書に検認済証明書が付いていることが必要ですので必ず申請して家庭裁判所に発行してもらってください。
検認手続には1,2ヶ月はかかってしまいます。検認の手続に必要な遺族の手間や費用を考えますと公正証書遺言が遺言時に費用はかかりますがすぐれているのではないでしょうか。
詳細は家庭裁判所のホームページをご覧ください。
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui_kazi/kazi_06_17/
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