いったん始めた成年後見制度の利用はいつでも中止できるのでしょうか。
前回は,成年後見制度の利用をせざるを得ない場合もあるということについてかきました。それでは,その用事がすめば利用をやめることができるのでしょうか。
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定期預金の解約のために成年後見制度の利用を求められました。そこで,成年後見人を裁判所に選んでもらい,その成年後見人が定期預金解約手続を無事完了させました。
成年後見人がこのまま職務を続けると,家庭裁判所への報告のために財産の出入りを明らかにするために領収書を取り付けたり,記帳したりするのが面倒です。直接の目的ははたしたし,今後の報告が面倒だという理由で成年後見人を辞めることができるのでしょうか。
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残念ながら成年後見人は正当な理由がなければ成年後見人を辞めることができない決まりです。やめるにあたっては後任の成年後見人を家庭裁判所に選任してもらう必要があります。成年後見人は本人が判断能力を回復するか,死亡するまで原則として続けなければなりません。
いったん始めた成年後見制度の利用は家族のつごうで勝手に辞めることはできません。制度利用については慎重に判断する必要が出てきます。
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