後見制度支援信託の概要
後見制度支援信託という言葉をお聞きになったことがおありですか。信託銀行が通常販売している金銭信託と同じものです。ただし,一般に販売されているものに特約をつけ,後見を受ける本人の財産管理を支援する仕組みにしています。
後見人の財産管理の負担を軽減すると同時に家庭裁判所の後見人管理の負担を減らすための制度であると言われています。
後見制度支援信託について概要をみていきたいと思います。
(1)すべて家庭裁判所の指示・関与のもとにおこなわれます。
(2)預け入れができる財産は金銭のみです。元本は信託銀行が保証します。ただし,信託報酬は別計算になりますのでその報酬額支払いによって累計支払額が元本を下回る可能性があります。
報酬は信託設定時報酬,信託期間中報酬,運用信託報酬の三種類です。取扱銀行によって必要となる報酬の種類が違います。運用信託報酬は運用収益があるときのみの支払になりますが,信託設定時報酬と信託期間中報酬につきましては運用収益がなくても支払の必要があります。
(3)利用対象者は法定成年後見制度および未成年後見制度の被後見人のみです。保佐,補助,任意後見により支援を受ける人はこの制度の対象外です。
(4)後見制度支援信託の利用の流れ
ア 成年後見人の申立がおこなわれたものの事情から後見制度支援信託を検討した方がよいと家庭裁判所が判断したときは専門職の後見人を成年後見人に選任します。
イ 家庭裁判所に選任された専門職後見人は家庭裁判所の指示書に基づいて後見制度支援信託の活用の適否を判断して家庭裁判所に報告をします。
ウ 家庭裁判所はイの報告書を参考にしながら最終的な活用についての判断をおこないます。
エ 後見制度支援信託を採用と家庭裁判所が判断したときには,専門職後見人は家庭裁判所の指示書を信託銀行に提出して信託契約を結びます。信託する金銭を信託銀行に支払います。
オ 信託契約締結後は,専門職後見人は辞任して,かわりに親族後見人が選任されます。その後は,親族後見人が継続して後見事務をおこないます。
(5)申立時において申立人が後見制度支援信託の利用を希望することはできますが,必ず希望がかなうというわけではありません。最終的には家庭裁判所の判断になります。
(6)取扱い信託銀行
三菱UFG信託銀行,みずほ信託銀行,三井住友信託銀行,りそな銀行などで,平成24年2月から取り扱いを開始しています。
りそな銀行の後見制度支援信託の商品内容は以下のホームページです。
http://www.resona-gr.co.jp/resonabank/kojin/service/sonaeru/kouken_shintaku/index.html
なお,この記事を書くに当たって次の記事も参考にさせて頂きました。
http://www.ethos-law.jp/node/598
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