事実婚家庭における相続問題
萬田久子さんを例として事実婚によって引き起こされる相続問題を考えてみようと思います。
女性セブン2012年7月12日号によると萬田久子さんの事実婚の相手方であった佐々木氏には二人の男の子と三人の女の子(合計5人)がいたようです。
離婚した元妻との間に一男二女をもうけています。萬田久子さんとの間には男の子をもうけます。更に,萬田さんとの事実婚のなか別の女性との間に女の子をもうけています。
これを法定相続の観点から見てみましょう。
配偶者はすでに離婚をしていますので法定相続人ではありません。萬田久子さんも社会的にはともかく法律的には配偶者ではありません。当然,もうひとりの女性も配偶者ではありません。したがって,配偶者としての地位の者はいないのでこの三人は法定相続人ではありません。
佐々木さんの法定相続人になれるものは5人の子供だけです。同じ佐々木さんの子であることには違いないのですが民法は嫡出子と非嫡出子に区別しています。そして,嫡出子の法定相続分は非嫡出子の倍と決められています。
嫡出子とは結婚している間に生まれた子供のことを意味しています。ここでは離婚した元妻との間に生まれた一男二女が嫡出子となります。
非嫡出子とは結婚していない男女の間に生まれた子のことです。ここでは萬田久子さんの男の子,もうひとりの女性の女の子が非嫡出子となります。
法定相続分は離婚した元妻との子の3人がそれぞれ8分の2(4分の1)ずつを受け取ります。そして,萬田久子さんの子ともうひとりの女性の子はそれぞれ8分の1ずつを相続することになります。
実際の相続が佐々木さんの遺言によるものか遺産分割協議によるものかはわかりません。この雑誌の記事では遺言によるものではないかと推測しています。
萬田久子さんの子ともうひとりの女性の子の不動産についての取得割合が同じでないことなどを根拠としていますが,金融資産の行方が不明ですから遺産分割協議によるものである可能性がないとはいえないと思います。
ところで,皆さんは法定相続における嫡出子と非嫡出子の相続割合が違うことについてどう思われますか。不合理な規定だとお思いになりますか。当然だと思われますか。
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