離婚における親権と監護権の分離て何ですか。

 いざ離婚をしようとするとき,子供のいる家庭では親権者に誰がなるかで揉めることがよくあります。そうしたときにでてくるのが,親権者と監護者を分離するという考え方です。
 今回は離婚時における親権と監護権のことについてみてみようと思います。

1.親権

 未成年の子を養育するために監護教育し,子の財産を管理する親の権利であり義務のことです。
 つまり,親権は財産管理権と身上監護権を含んだものです。

(1)共同親権と単独親権
ア 共同親権(婚姻中)

 両親が共同して親権を行使することを言います。民法では結婚している両親は共同親権と決められています。

イ 単独親権(離婚後)

 両親のどちらかが親権を行使します。民法では離婚以後は共同親権は認められず,単独親権のみが認められます。
 したがって,離婚時には未成年の子がいる場合には両親のどちらかを親権者として決める必要があります。この記載のない離婚届は受けつけられません。

(2)監護権

 監護権は,親権のうちから身上監護権を分離したものをいいます。民法766条が親権を分離することを認めている根拠だとされています。
 監護者とは監護権を持っている人を指します。

2.監護者と監護権分離後の親権者の具体的権利(各法条は民法)

(1)監護者の具体的権利

①監護・教育権(820条)
②居所指定権(821条)
③懲戒権(822条)
④職業許可権(823条),ただし,6条の営業許可は除く
⑤第三者に対する妨害排除権(子を自分の手元に返すように請求する権利)
⑥15歳未満の子の養子縁組の代諾の同意(797条2項)

 なお,児童福祉法(6条),知的障害者福祉法(15条の2第1項),少年法(2条2項)における保護者は監護者を指します。

(2)親権者の具体的権利

①財産管理権(824条)
②認知の訴え(787条)
③15歳未満の子の氏の変更(791条3項)
④15歳未満の子の縁組・離縁・縁組の取消(797・815・804各条)
⑤子の親権の代行(833条)
⑥相続の承認・放棄(917条)

3.まとめ

 親権を監護権と監護権を除外した親権とに分離することは,避けた方がよい場合が多いようです。離婚の実務においても親権者と監護権者を分けることはあまりおこなわれていません。
 親権者と監護者を分けた場合,進学など各種手続・各種申請などの折,親権者の署名・押印が必要になる事態も発生します。離婚後に元夫婦が協力し合うというのは現実には難しい面があります。

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