遺言を親に書いてもらうにはどうしたらよいか。

 遺言を親に書いてもらいたいのだが,なかなか言い出せないという悩みをよく聞きます。どうしたらよいでしょうか。
 親の立場で考えてみましょう。
 若い時はまだ遺言を残すような年齢ではないと考えます。
 死が目前に迫ってきている時は死を前提とする遺言など考える気も起きません。 
 遺言を書くのに適した時期というのはある程度の年齢になり,死が現実のものとして目前に迫ってきていない時が最適と言うことになります。
 具体的には退職前後がよいでしょう。体力も気力もまだ十分ある時期であり,自分の死亡後のことも冷静に考えることができます。
 定年退職前後,65歳前後が一般的には遺言について考えるには抵抗が一番少ない時期です。とはいえ,実際に遺言を書くかどうかは別問題です。遺言の必要性を感じている人でも,「そう慌てることはない」と先延ばしにします。結局遺言書を書かないで終わってしまう人が多いのです。
 子供としてはどうしたらよいのでしょうか。

 親に遺言書を書いて欲しいと言い出すのは気が重いことです。親の死を願い,早く遺産が欲しいと言っていると誤解を受ける恐れもあります。
 どうするのがよいのでしょうか。
 私がおすすめしたいのは「エンディングノート」を書いておいて欲しいと伝えることです。
 「エンディングノート」とは緊急時に備えた家族宛の指示書・要望書です。かかりつけ医,銀行の口座,印鑑,暗証番号,キャッシュカードのありかなど。危篤になった時の親戚・知人の連絡先。延命治療,献体の希望。葬儀の希望。など,などを書き記したノート。
 親の緊急時に備えた親の指示・要望を事前に子供が知っておく必要があることは親も十分理解できるし,協力してもらえるのではないでしょうか。そこで,市販の「エンディングノート」を渡し,書き入れてくれるように依頼するのです。
 親に渡す「エンディングノート」には遺言書もセットで入っているものがよいでしょう。市販の適当なものを選んでください。
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投稿者プロフィール

神宮司 公三
神宮司 公三神宮司行政書士事務所所長
山梨県甲府市の特定行政書士。守秘義務がありますので相談したことが外部に漏れることはありませんので,安心してご相談ください。幅広い範囲のお困りごとに対応しています。お気軽にお問い合わせください。遺言書作成,相続手続の相談,官公署への許認可の相談・申請手続き代理,任意後見・法定後見のご相談,ご契約についてのご相談など。

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