親本人が意識不明のとき,子がする親の銀行預金の再発行手続など

 本人が意識不明のとき通帳,印鑑がない場合に預金の引き出しはどうしたらよいのかという質問がある掲示板に寄せられていました。
「父親が急に倒れ脳梗塞と併発した病気になり意識不明になりました。
そのさい父の代わりに支払い等の為銀行取引をしようと思い、キャッシュカード、通帳、印鑑を探しましたが見つからない所もでて困り銀行に問い合わせたところ、A銀行とB銀行は事情を理解してくださり通帳の再発行と銀行印の申請をしてくださって、どうにか使えるようになりました。
しかし、C銀行はいくら事情を説明しても成年後見人制度を利用しない限り無理の一点張りでとりつくしまもありませんでした。」(一部原文を修正しています)
 上記3行の銀行窓口の取扱いはどれが銀行としてあるべき取扱いでしょうか。A,B銀行は子供の要請により父親の通帳を再発行し,C銀行では法定代理人でなければ子供といえども父親の通帳の再発行はできないと要請を拒否しています。
 A,B両行の対応は人情としては理解できますが,取扱いとしては不適当です。C行は相談者から恨まれていますが,当然の取扱いといえます。
 A,B両行の対応は子供の立場から考えると理にかなった対応のように思えますが,預金は言うまでもなく父親の預金ですから預金の処分について父親の意思を尊重するのが当然です。両行は通帳の再発行をおこなうとともに(この質問のなかには直接書かれていませんでしたが)子供の預金の引き出しにも応じています。人のお金を他の人が勝手に引き出したということになってしまいます。親のものは親のものですし,子のものは子のものです。親子といえども別ものです。
 C行の対応は人情味がないと感じるかもしれませんが,一番父親の権利を尊重した法的に正しい対応になります。父親本人は自分の意思を表明できない,意識不明の状態です。そのようなときには法定代理人の制度を法律は用意しています。具体的には成年後見人を裁判所に選任してもらいます。選任された成年後見人が本人の利益をよく考えて本人を代理して銀行の預金の引き出しなどをおこないます。
 父親本人の周りの者のために本人の利益を損なってはいけないと言うことです。一見,人情味があるとおもえるA,B両銀行の窓口の対応は本人のためには不適当であり,C銀行の対応が本人の利益にかなう適切なものであるといえます。
 最近はC銀行のような適切な対応をする金融機関が多くなってきている印象を受けます。 

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投稿者プロフィール

神宮司 公三
神宮司 公三神宮司行政書士事務所所長
山梨県甲府市の特定行政書士。守秘義務がありますので相談したことが外部に漏れることはありませんので,安心してご相談ください。幅広い範囲のお困りごとに対応しています。お気軽にお問い合わせください。遺言書作成,相続手続の相談,官公署への許認可の相談・申請手続き代理,任意後見・法定後見のご相談,ご契約についてのご相談など。

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