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Q4 払下げに関するよくある相談事例を教えてください。
Q5 払下げの最近の動向について教えてください。
Q6 払下げと時効の関係を教えてください。

A4 払下げに関するよくある相談事例

住宅を建て替えするにあたり,地番のない土地があることが判明した。調査したところ祖父の時代に水田を盛土し,住宅を建てたとのことで,敷地の中央に二線引畦畔(ケイハンと読みアゼのこと)がそのまま残っていることが判明した。
計画する住宅がこの国有財産である畦畔敷を利用しないと建築できないことから国有財産売払申請したい旨の相談を受けたが,すでに20年以上の占有管理が確認できることから国有財産時効取得確認申請に切り替え,無償で国有財産を取得した。

A5 払下げの最近の動向

国有地の払下げ等の処分については現在,国では不要財産の処理に積極的に取り組んでおります。
土地の売却価格の決定については通達等で定められた基準に基づき評価額を決定していますが,実際の取引価格と売却価格との差益が圧縮傾向にあり,手続等に関する費用を加算すると,場合によっては費用が超過するケースが見受けられる状況になってきています。
売払をするに当たっては,事前に概算の払下げ価格を把握することも大切で,近隣の取引事例等で確認してこくことも必要です。

A6 払下げと時効取得

畦畔敷等の普通財産の売下げに当たっては,時効取得により無償で払下げを受けることができます。判断基準は畦畔を20年以上または10年占有管理していることが証明できれば可能です。有償売却の場合,面積が大きいと取得額も大きな負担となることから畦畔敷と判断される場合は時効取得による確認申請が通常です。
また,利用されていない道路敷・水路敷を払い下げする場合は普通財産払い下げ申請の前に用途廃止申請が必要となります。用途廃止申請による普通財産払下げの場合,時効取得は成立しません。

ユキマサ君

*この記事は月刊「日本行政」(日本行政書士会連合会の機関誌)のNo.522,平成28年5月号の記事に基づいています。

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