【民法相続改正】義理の親への介護がすこしは報われる寄与分の創設

 亡くなった義理の父の介護に献身した妻は、相続人ではないため義理の父の財産の相続に一切与れませんでした。今回の改正によって妻の義理の親への介護の献身が相続において評価されることになりました。今回はそのことのお話し。

1.特別寄与者と特別寄与料(民法1050条1項)

 死亡した人(被相続人)に対して無償で療養看護などの労務を提供して被相続人の財産の維持または増加について特別の寄与をした被相続人の親族のことを特別寄与者と呼びます。
 特別寄与者は相続の開始後、相続人に対してその特別寄与に応じた額の金銭(特別寄与料)を請求できます。
 具体的な例で言えば、義理の父の介護に無償でいそしみ、それが故に義理の父の財産の維持に貢献した場合、義理の父の死後その相続人に対して特別の寄与に見合うお金を請求することができます。

*親族(民法725条)とは
 6親等内の血族、配偶者、3親等内の姻族
 ただし、相続人、相続放棄した者及び相続人の欠格事由該当者(民法891条)又は排除によって相続権を失った者(民法892条、893条)を除きます。

2.相続人の特別寄与(民法904条の二)と親族の特別寄与

 特別寄与者は相続人をのぞく親族ですが、改正前から相続人には相続人の特別寄与として認められていました。今回の相続改正後も変わりません。
 相続人の特別寄与の制度は遺産分割協議、遺産分割調停、遺産分割審判の中で遺産分割の清算をします。
 親族の特別寄与では、そうした複雑な清算形式でなく、相続人が特別寄与料を支払うことによってなされます。

3.特別寄与料の額とその上限

 特別寄与料の額について家庭裁判所が判断する場合においては、寄与の時期、方法及び程度、相続財産の額その他一切の事情を考慮して額を決めます。(民法1050条3項)
 特別寄与料の上限は相続開始の財産の額から遺贈の額を引いた残額を超えることはできません。(民法1050条4項)
 その支払いは、相続人が複数いる場合には法定相続分あるいは遺言により相続分の指定があるときにはその相続分に応じて特別寄与料の支払いを行います。(民法1050条5項)

4.まとめ

 特別寄与者が特別寄与料を相続人に請求することができるようになりました。
 改正以前には遺言を残すことによって相続人以外の寄与者に対してはその寄与に報いる方法しかありませんでした。改正により特別寄与者が主体的にその被相続人に対する財産的貢献を主張する道も開かれたことになります。

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