成年後見の申立てをする裁判所
家庭裁判所は全国に本庁が50,支部が203,主張所が77箇所あるといいます。
成年後見の申立てはこの内のどこに申し出てもかまわないのでしょうか。
申し立てる人の立場でいえば,自分が住んでいる近くの家庭裁判所が一番都合がよいと言えるでしょう。残念ながら自分の住まいの近くだというわけには行かないのです。
本人の住所地を管轄する家庭裁判所と決められています。したがって,都会に出ている長男が法定後見の申立てをする家庭裁判所は親の家の近くの裁判所ということになってしまいます。郵送で書類のやりとりはできますが,なにかと不便です。 申立時には最低一度は面談のために親の住所地を管轄する家庭裁判所に出向かなければなりません。
なお,親が亡くなるか通常の判断力を回復するまで後見人を監督する裁判所は特別の事情がなければ親の住所地を管轄する家庭裁判所になります。
もし親の後見人に長男がなるとすると生活圏である自宅から離れた家庭裁判所はなにかと不便を感じるのではないでしょうか。
こうして考えますと田舎に残した親の実際の支援の活動において遠方という制約を受けることは当然ですが,法定後見の申立てなどにおいても申立人側の負担も大きいと言えます。
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