有料老人ホーム内の自室での孤独死事件について
有料老人ホーム内の自室での孤独死事件
つくば市の有料老人ホームで今年3月に入居者が死亡した。発見されるまでに一週間近くたっていた。
職員が常駐しているだろう施設にいながら,なぜ亡くなってから発見されるまでに一週間もかかったのだろうという疑問が湧いた。
今日の朝日新聞朝刊の生活欄に後続取材の背景解説記事が載ったので,記事を私なりに要約してみた。(平成24年4月11日(水)朝日新聞,朝刊,13版,33面)。
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優良老人ホームに入所する動機には二つのケースがある。
(1)日常的に介護を受けるために入所
(2)自立可能な人が食事などの生活支援サービスを受けるために入所
亡くなった女性は(2)であり,介護の必要がなく自立していた。
職員との日常の接触。
(1)の場合は,日常的な介護のなかで職員が入所者の健康状態を含めて知ることができる。
(2)の場合は,食事や買い物の手伝いなどの生活支援サービスを通じて入所者の安否などを確かめている
亡くなった女性は「特別室」に入所。専用玄関からの出入りをしていて,職員,ほかの入所者と顔を合わせることもなく生活していた。食事は自炊。入居時から「干渉して欲しくない」と希望。健康チェックや部屋への訪問で毎日職員が顔を合わせるような工夫をしていたが,女性は拒否して応じていなかったという。
施設によっては人の動きを感知するセンサーを設置しているところもある。このセンサーはドアやトイレなどに設置され一定時間センサーが感知しない時には警報が鳴る仕組み。
今回の施設にこのセンサーが設置してあったかどうかは記事には明示されていない。
「安否確認さえイヤだという入居者が増えている」(有料老人ホーム紹介業,「優良老人ホーム・介護情報館」の中村寿美子館長談)。
「入居者のプライバシーと求められるケアをどう両立させるかは,一番苦労する問題」(「生活科学運営」の広報課の八木真寿美さん談)。
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今後入所する世代はプライバシーに敏感な世代が増加していく。施設側もプライバシーを尊重しながら安否確認,健康状態確認を確実にしていく工夫がさらに求められている。
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