Q1 私は,貨物運送業を営業しておりますが,荷主から大型建設機械の運送依頼がありセミトレーラを購入したいと思いますがどのような手続が必要ですか。
Q2 どのような点に気をつければ良いですか?

ユキマサ君

ユキマサ君

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A1(セミトレーラ購入にあたっての必要となる申請手続きのついて)

(1)保安基準緩和申請

道路運送車両法の中に,道路運送車両の保安基準というものがありまして,車両の長さは12m高さは3.8m幅は2.5m,軸重は10t,総重量は最大25t等の規定があります。

建設機械等を運搬するセミトレーラには,この基準内とトレーラとこの基準を超えたセミトレーラがあります。特に幅が2m99㎝のセミトレーラが大半です。
この場合,幅,総重量,軸重等の基準緩和申請が必要となります。この基準がなければ名義変更ができません。さらに,2年後にも継続緩和が必要です。これがなければ車検を受けることはできません。

トラクタについては,一括緩和が認められておりますので緩和申請の必要は通常はありません。

(2)通行許可申請

次に道路法の下に車両制限令がありまして,車両に関して積載物を積載した状態で,連結車両の場合は,連結した状態で長さが12m,高さが3.8m,幅が2.5m等の制限がありこれを超える場合特殊車両となり,通行許可が必要となります。

先ほどの基準内のセミトレーラもトラクタとトレーラを連結すると12mを超えますので通行許可が必要となります。幅が299㎝のセミトレーラはそれだけで必要となります。

トラックの場合も幅をはみ出して荷物を積載する場合,12mを超える電柱等を積載する場合通行許可を必要とします。
注意したいのは,幅3mを超えるものを積載するとそれだけで夜間走行が(夜の9時から朝の6時まで)の条件がつきます。

セミトレーラの中には,幅3mを超えるものもありますが,その場合は,たとえ空車でも夜間しか走行できません。そのほか,積載量によっても夜間走行の条件がつくことがあります。

許可期間は原則として2年ですが,積載量によっては1年となる場合があります。

A2(セミトレーラ購入にあたって気をつける注意点)

特殊車両を許可なく,または許可の内容や条件に反して通行させることは,法令違反であるため,道路法で様々な罰則が規定されています。この罰則は,車両を運転している運転手のみならず,事業主も対象となっています。
特殊車両を通行させるときには,許可証の携帯を忘れず,許可証に指定された重量や経路,その他の条件を遵守することを徹底しましょう。

どのような車輌が特殊車両に該当するのか,自身の保有する車両に許可が必要なのか,効率的な経路の設定など,わからないことはお近くの行政書士に是非御相談ください。

*この記事は月刊「日本行政」(日本行政書士会連合会の機関誌)のNo516号(2015年11月)の記事に基づいています。

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